今宵は月と花と夢語りと・・・
当ブログは、MMORPG「エミル・クロニクル・オンライン」のプレイ日記というか、なんていうかそんな感じのものです、たぶん・・・。
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DATE: 2008/03/18(火)   CATEGORY: SS
奥さんの機嫌を取るために、羞恥プレーを受ける執事
今回のSSはECOとは関係がありません。
中の人の学生時代に書いたオリジナルSSとなっております。

なので、つっこみとかされても泣くだけです。


すべては拗ねた妻に送るものです。

    幽世  -かくりよ-

---
あの日、俺は君に出会った。
今にして思えば、出会いは些細な出来事だったね。
「・・・誰?」
十年前、初めて行った祖父の見舞い。
一人で探検しようと勝手に出歩いた結果、道がわからなくなった俺。
心細くて泣き出しそうになった時、近くの部屋から聞こえてきた歌声。
幼かった俺には、その声が母の元へと連れて行ってくれるように感じた。
だからこそ、歌声の響く部屋へと走った。当時の俺には重く感じるスライド式の白い扉を開く。
そこに君は居た。突然の来訪者に不思議そうな表情を向ける君が・・・。
---

何だろう・・・、とても懐かしい夢を見た。幼い頃の夢・・・。
大切な人との夢だった気がする・・・。
でも何故だろう。それが誰だったか思い出せない。
(思い出せないってことは、どうでもいい事の証拠かな・・・)
正直釈然としないものはあったが、思い出そうとするとそこだけ靄がかかった様になってしまう。
もうすこし頑張ろうかとも思ったが、抗いがたい眠気の前に諦めることにした。
そんなことを考える時間があるなら眠りたい・・・。理由は解らないがとても眠い・・・。
「おい・・・起きろよ、直哉」
誰かが睡眠の邪魔をする。こんな時に何なんだと思いつつも重たい瞼をこじ開ける。
しかし、俺を起こした男の姿は無く、目の前にはうちの制服を着た見知らぬ少女がいた。
「・・・・誰?」
なんだか聞いたような台詞を吐いた気もするが、眠いので気にしない。というより気にしてられない。
「八朔・・・」
俺の抜けた台詞を聞いた担任が俺の横に立っていた。
手に持っている出席簿を振り上げると一直線に振り下ろす。
振り上げた時点で気づいていた俺は紙一重で避ける。
唸りを上げて振り落とされた出席簿が、目標を見失って机に叩きつけられる。
横ではなく縦方向に、だ。
「先生・・・生徒を殺す気ですか?」
「安心しろ・・・。殺るのはお前だけだ。お前のような奴はこの程度で死ぬことはないだろうからな。先生も安心してヤルことが出来る」
教師とは思えない言葉を吐くこの男は高月達也、24歳独身。
「まあ落ち着け、そんなことだと3年間付き合った婚約者に捨てられるぜ、先生?」
「う!煩いわ!!」
「く、詳しいね八朔君・・・」
見知らぬ女生徒と教師に囲まれたこの構図は何だと問いたい・・・。
「いやぁ、満面の笑みで婚約者の琴乃さんが教えてくれたんだ」
婚約者の名前を出されて焦ったのか、高月達也24歳は逃げるようにHRを終わらせていった。
HRが終わった後の教室は会話に満ちていく。
俺はそんな喧騒に包まれながら、限界だった睡魔に白旗を揚げ、おとなしく眠りに落ちた。

君と出会って俺は変わった。他人と話すことに怖がらなくなった。信じることの大切さを教えてくれた。
君と出会ってからの日々は凄く幸せで充実していた。
だから・・・、今日も楽しみだった。
君に会えると思うと胸が高鳴ったんだ。

「八朔、・・・八朔直哉、いないのか!?」
教師の怒声によって半ば強制的に夢の世界から起こされる。
「ふぁ、はい、元気です!」
俺が返事をした直後、忍び笑いが聞こえてくる。
「・・・・そうか、元気なら廊下に立ってろ!」
教師の一言で自分が場違いな発言をしたことに気づく。
恥ずかしさの余り、顔が赤くなるのを感じ、教師の言葉を無視して机の上に沈む。
「おい、直哉。先生がこっち見てるぞ?廊下に立っとけよ」
悪友の後藤が愉快そう言ってくる。正直いって大きなお世話だ。
「ご、後藤君。先生見てないよ・・・?」
「駄目だよ、高月さん。本当のこと言ったらからかうチャンスが潰れちゃうじゃん?」
凄く残念そうに後藤が言う。ふと、高月って誰だと思った。うちのクラスにそんな奴いたっけ・・・?
「なあ、高月って先生のことか?」
俺の問いに後藤が笑いを堪えながら俺の右側を指差す。不審に思いながらもその指先を追っていくと、見知らぬ女生徒と目が合った。
一瞬、「あんた誰?」と言いそうになったが、何とか堪える。そんなこと言い様もんなら周囲の連中に何を言われるかわかったもんじゃない。
(支倉しかみてないからとか言われるに違いない・・・)
「高月、唯です。宜しくお願いしますね」
何か頭にひっかかる単語がよぎった瞬間、天使の微笑みとでも形容すればいいのだろうか?
この顔で頼まれたら断る男子は居ない。そんな笑みだ。
「あー、・・・こちらこそよろしく。高月?さん」
こちらも出来る限りの笑みで返す。第一印象は大切だからとかという思いがあったから。
挨拶した俺は、突然襲ってきた睡魔に耐えられず机に突っ伏した。
そんな俺の姿に疑問を抱いのかどうかは知らないが、彼女は「どうしたの?」と質問してきた。
以外に人見知りしないタイプなのかなんて思ったりしていると、
「何時もこんなもんだよ、こいつ。授業中起きてるのは一年に一度くらいだぜ?」
後藤が変わりに答える。好き勝手言ってる気もするが、反論する気力すら湧かないほどの眠気に、俺はその身を委ねた・・・。

君の元へ行くことが出来なかった。
心から望んだ。でも、体が言うことを聞かなかった。
悔しかった。自由にならないこの体が。
苦しかった。君に会えなくなったことが。
憎かった。突然のこの運命が・・・。

「・・・起きて・・・・・」
・・・誰だ。これは俺じゃない・・・。
オマエは誰だ?
「直哉、起きて直哉」
・・・・・俺を呼ぶ声?俺をこんな風に起こすのは・・・
「起きて・・・直哉、直哉ってば」
(・・・これは・・・み・・・穂?)
ズキンと頭に痛みが走る。何が起きたのかわからないまま、何を思い出しのかもわからないまま。
俺の意識が切り替わる。まるでスイッチが入ったように。
「起きて、直哉!」
こんな起こし方をするのは、ただ一人。
『唯・・・高月、唯』
頭の中にその名前が強制的に入り込んでくる。
高月・・・唯。高月が何だっていうんだ。
『直哉。唯を忘れたのか?お前の可愛い彼女じゃないか』
この声は・・・後藤?でも何のことを言ってるんだ?高月は今日転校してきたばっかじゃ・・・?
『なに言ってるんだ。唯とは入学当時から付き合ってたじゃないか』
何かがおかしい・・・。俺が見たものは何だ・・・?そもそも今日はいつだ?
『まったく、寝ぼけるのは夢の中だけにしとけよ?』
寝ぼけてる?そんなことがあるのか・・・?そもそも後藤って誰だ・・・?
俺は・・・誰と話してる?
『・・・勘が良いってのも、存外邪魔以外の何物でもないな。余計なことに気が付かなければ楽に逝けたものを・・・。』
何を言ってる・・・?そもそも何で俺の頭に声が響いてるんだ?
『せいぜいもがいて見せろ。そうじゃなきゃ面白くないからな』
世界が音を立てて崩れていく。俺の体が言うことを聞かない。
体は望むように闇へと沈む、俺の心は望んでなんかいないのに。
まるで、あの時の様に・・・。そう、あの時と同じだ。心と体が別たれたような感覚に漠然とした恐怖が宿る。
またか・・・、またなのか!?
俺はまた、あんな思いを味わうのか?もうあんな思いは沢山だ!
意識が薄れていく。五感を支配するのは闇。暗い、闇の中。
俺はまた、何も、出来ないまま、いくのか?また同じことを、繰り返すのか?あの時のような・・・思いを・・・。
全てが闇に飲まれていく。体の感覚はとうにない。残っているのは思いだけ。今も俺を待つ、あいつへの想いだけ・・・。

直哉が約束の時間に来ないのはいつものこと。だから、今日もいつもの遅刻だと思ってた。
いつものように走りながら、「ごめんなー」って言いながら走って来るんだと思ってた。
なのに何時間待っても来なくて。初めて約束を破られたことにショックを隠せなかった。だけど・・・
「直哉君が交通事故にあったって」
信じられなかった。養母からの電話がこれほどつらいと思ったのは今までに無かった。もし私が今日という日を指定しなければ直哉が事故に遇う事も無かったはずだから。
「今、手術中だって。・・・瑞穂さん?聞こえてる瑞穂さん!?」
目の前が真っ暗になった。私のせいで直哉は。そう思うと居ても立っても居られなくなった。
朧気ながらに母の言葉を思い出し、直哉が運ばれた病院へと急ぐ。養母の言葉が嘘であることを願って。
一縷の希望に縋る自分がいた。まるであの時の私のように。
『そこに希望があるなら、諦めないで前に進もうぜ。たとえ1回限りのチャンスでもさ』
諦めないよ、直哉。どんなことがあっても絶対に。
信じてるからね、絶対に死なないって。
私、信じてるからね・・・直哉。

暗い闇の中に声が響く。
「・・・それで、彼はどうするの?」
「アイツは現世との繋がりが深い。もともと予定されていた人間じゃないしな・・・。無理に送ると、必要の無い人間まで引っ張り込むことになるぞ?」
「羨ましい限りね・・・」
「・・・・唯・・・・」
「わざわざ此処に来たのです。予定になくとも送ってあげればいいじゃないですか」
「簡単に言いやがる」
苦虫を噛み潰したような表情をする少年。
「ようは、彼の現世への思いを断ち切ればいいんでしょう?」
「その通りです。期待してますよ唯。貴女なら容易いでしょう」
「もう失敗は許されないんだ、わかってるのか!?」
「あなたに言われなくたってわかってる!」
悲痛な叫びと共に少女の存在が消える。
「・・・・・唯・・・」
「まあ、あのコなら心配することはありませんよ。崩壊を一度味わった魂なのですから」
「わかってねえ。てめえは何にもわかってねえんだよ!」
「は?」
不機嫌を隠さない少年に男は不思議そうな顔を向ける。
「現世への思いを何にもわかってねえ。自ら死ぬようなてめえには理解できないかもしれないけどな・・・」
「・・・ふん、何をいうかと思えば。この幽世の門番をしている時点で貴様も同類だろう」
「元凶が何をいいやがる・・・」
「ふん、どちらにしろ、私達は送るしかないんですよ」
「てめえの思い通りになんかするものか・・・」
そう斬り捨てると、少年も存在が霞んでいく。
「・・・ふん、邪魔な餓鬼め・・・。唯には私がいればいい、私だけがいればいいのですよ・・・」

『八朔直哉。お目覚めの時間だ』
凛とした声が響く。
『起きろ、時間がないんだ』
誰だ・・・?いや、それよりもここはどこだ?俺はどうなった?
ばらばらになったピースをかき集めるように、意識を集める。
『質問は一つずつにして貰いたいが仕方がないか。俺は幽世の門番。で、今はオマエの心の中だ』
幽世の門番?聞いたことがない。
『簡単に言えば、あの世だよ』
あの世って、俺・・・死んだのか?
『安心しろ。まだ死んでない、瀕死の重傷だがな』
どういう事だよ。俺、死ぬのか?死ぬのかよ、なぁ!?
『死んだら困るのか?オマエが死んで心から悲しむ人間がいるのか?』
何を言ってる?悲しむ人が居ないなんて、そんなことある訳無いだろう!
『本当にそう言えるか?オマエがそう思い込んでるだけじゃないのか?』
そんなことはない!
『オマエには心からそう信じることが出来る人間がいるか?』
俺が・・・心から信じてる、人・・・。
『どうなんだ、八朔直哉?』
俺は・・・俺にはいるよ!心から信頼できる!心から大切だった思える人が!
『だったら、そいつの名前を思い出せ。そいつのためにも、生きてみろ』
・・・・瑞穂。俺は、必ず帰るよ!

強烈な光が瞼の裏にまで届き、一瞬にして目覚める。
(なんだ、この光?)
「あ、やっと起きたね、直哉!」
頭の中がぐわんぐわんと弄られるような感覚が駆け抜ける。
「ぐっ・・・誰、だ」
「まだ寝ぼけてるの?ほんとしょうがないなあ」
くらくらとする頭痛に耐えながら、声の主を捉える。
(こいつは・・・誰だ?瑞穂じゃない・・・)
心の中に強く残る少女の顔とは似ない、ただそれだけが認識できる。
「なに?私が判らないの?」
「ああ、誰だお前は・・・・」
俺の言葉に怪訝そうな顔をする。
「そんな・・・私が判らないなんて・・・どうして?」
困惑する声と共に、さっき以上の激しい頭痛が襲ってくる。
脳の中をグチャグチャにされるような感覚に吐き気がこみ上げてくる。
「嘘だ!こんなはずが!?」
「ぐぅぁ、うぁぁぁぁっ!?」
「認めない。そんなの認めない!!」
薄れゆく意識の中で見たものは、必死の形相で俺を見つめる名も知らない女の瞳だった・・・。

「瑞穂ちゃん!?来てくれたのね・・・」
病院に駆け込んだ私を待っていたのは、瞳を赤く腫らした小母さんだった。
「直哉は・・・直哉は!?」
小母さんが悲痛な面持ちで通路の先に灯る赤いランプを見つめる。
(直哉・・・信じてるよ。絶対死なないって信じてるから)
私は祈る。数時間に及ぶ手術の中、私は唯無事を祈り続ける。
(目、覚ましたらデートのお詫びをさせるんだから、これ以上嘘をついたら駄目だよ。勝手にいなくなったら・・・許さないんだから)
直哉は死んだりしない。そう思っても最悪の結果が頭を過ぎる度に涙が頬を伝ってしまう。
「もう一度声を聞かせてね。約束だよ・・・直哉」
私の思いに答えるように、赤いランプが、消えた・・・。

「気は済んだか・・・」
崩れ落ちた世界の中で、少年が問いかける。
「私・・・は」
頭の中が混乱しているのか、茫然自失の少女が座り込んでいる。
「魂への強制干渉は自らも犠牲にする。お前はアイツごと消滅する気だったんだよ」
「彼は・・・無事?」
憔悴しきった少女を労わるように、少年が抱きしめる。
「アイツらは幸せだな。俺達とは違って、ちゃんと幸せに向かって進んでる」
「幸せ・・・か」
「この幽世に囚われた俺達には難しいかもしれないけど、ゆっくりとでいいんだ。また一緒に進まないか唯?」
「じゅ・・・ん」
少女の頬には一筋の涙。
「あのときの俺は、お前を救えなかったけど・・・。だからこそ、もう一度チャンスをくれないか?」
「純・・・!」
「もう一度始めようぜ、唯」
世界が動き出す。閉じられた幽世の門は重い音を立てながら開き始める。
「一緒だよ、純」
「ああ、一緒だよ唯」
幽世に囚われた二つの魂は門の向こうへと歩き始める。

ピッピッと電子音が規則正しい音を鳴らす。
なんら変わることのない一定周期の電子音。そんな音が響く中で俺は目を覚ました。
けだるい全身の中で、左手だけが暖かい感覚に包まれている。
(瑞穂・・・ごめんな。約束やぶっちまった)
口を動かすことも出来なかったため、心の中で謝る。左手に伝わる熱はどうしようもない安心感を俺にくれる。
離したくなくて、ぎゅっと込められる限りの力で握る。
「うぅ・・・直・・・・哉?」
瑞穂の手が感触を確かめるように握り返してくる。
硬く握った左手の感触に安堵を覚え、俺は迫り来る睡魔にその身を任せた。
・・・翌日、目を覚ました俺に待っていたのは、死ぬほどの痛みと喜びを与える抱擁と泣きじゃくる瑞穂と母さん姿だった。
「よかった、よかったよ。本当に生きててくれた。直哉が死んじゃうって思ったら・。怖くて・・・怖くてぇ・・・」
苦しい抱擁の中、生きてることを実感しつつ瑞穂を抱きしめる。
「俺は死なないよ。瑞穂を置いて、一人でなんて逝かないさ。あの日の約束、忘れたわけじゃないだろ?」
「うん・・・よかった、よかったよぉ」
泣きじゃくる瑞穂をなだめつつ、夢の中の出来事を思い返す。
幽世ってあの男は言ってた。
あそこが何なのか解らないけど、大切なことだけは確認できた。
俺にとって瑞穂は一番大切なんだと・・・

-END-



























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かりょ:第2話に私が出てなかった・・・



アル:もう許してくれぇぇぇぇ!!

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COMMENT

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かりょ | URL | 2008/03/18(火) 17:51 [EDIT]
・・・仕方ないわねぇ
今回はこの辺で許してあげるわ~
そして、次回も楽しみにしてるわね♪

ぴりぴり | URL | 2008/03/19(水) 12:23 [EDIT]
(ニヨニヨニヨ

そして、かりょちゃんと遊びたいーーー><e-266
(ここで言うなw

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2012/11/03(土) 10:37
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